25 ジンポー族

 ジンポー族の女性は、礼服の黒い上衣につけた銀の飾りが、ひときわ目を引く。男性は腰に山刀をさげて精悍な出でたちである。
 ジンポー族の社会は、父系出自の氏族をもち、人々の名前には苗字がある。苗字の後にくる名前は男女それぞれ生まれた順に決まっている。(例えば太郎、二郎、三郎のように)
 生業として焼き畑耕作と水田耕作のほか交易に携るものもいる。

居住地域 雲南省の山地
人口 約11万9276人 (90)
言語 チベット・ビルマ語派



26 キルギス族

 キルギスの名が歴史上に現れるのは【史記】である。キルギス族は「赤髪、緑瞳」と描写され、アーリア系の人々であった事を分かるが、突厥の支配下に入って以降、言語、身体ともにトルコ系の特徴を持つようになる。
 キルギス族はイスラム教徒であり、遊牧や牧畜を主な生活の基盤としてきた民族である。
 モンゴル高原の遊牧ウイグル国家を攻略して滅ぼしたのち、しだいに西に移動して十七世紀ごろまでには天山山脈西部に落ち着いたとされます。


居住地域 クズルス・キルギス自冶区を中心
人口 約十四万人 (90)
言語 トルコ諸語




27 タジク族

 タジク族は中国において唯一のイラン系の少数民族であり、その人口も極めて少ない。
 タジク族の主の生業は高原・山岳部においては半農半牧、平原部では農業が主になっている。

  そもそも、タジクという名称は、十一世紀ころ以後のイラン・中央アジアにおいてトルコ系住民に対比してイラン系住民を指す言葉として使用されてきたものである。つまり、イラン系住民のことをタジクと言っていたのである。


居住地域 新彊ウイグル自冶区西南部
人口 約3万3千人 (92)
言語 インド・ヨーロッパ語族のイラン語派に属する






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